[一般質問]令和2年9月定例議会
1.近鉄郡山駅周辺地区のまちづくりについて
【問】「近鉄郡山駅周辺地区まちづくり基本計画」の実現に向け、どのようなスケジュールでまちづくりを進めていこうとしているのか。また、駅西側の交通の考え方や、駅前広場の整備、地元住民等への影響が大きい踏切対策について、現在の検討状況を伺いたい。
【答】「まちづくり基本計画」に基づき、「近鉄郡山駅周辺整備事業」の個別協定を締結し、鉄道・バスの交通結節点や賑わいの中心となる駅前広場の具体的な検討を進めている。駅西側の交通については、地域内の自動車交通ネットワークの見直しなど、具体的な検討を進めるべく、現在、県と市において、「地区内交通ネットワーク整備の検討」に関する個別協定の締結に向け、手続きを進めている。九条第11号踏切、九条第12号踏切については、駅舎移転に関する検討の際に、十分、考慮してまいりたい。
2. 昭和工業団地地区のまちづくりについて
【問】奈良県の経済を活性化させるためにも、大和郡山市や昭和工業団地協議会と連携し、計画的にまちづくりを推進すべきと考えるが、進捗状況と今後の取組について伺いたい。
【答】平成30年12月に、県と大和郡山市との間で「昭和工業団地地区のまちづくりに関する基本協定書」を締結。この基本協定では、「企業力の強化」「働き方の改善」「働く環境の向上」の3点をまちづくりの方針として定めた。今後も引き続き、大和郡山市、昭和工業団地協議会、県の三者が連携・協力して、実効性のある「まちづくり基本計画」を策定したい。
3. 自転車利用ネットワークの充実について
【問】京奈和自転車道の整備など自転車利用ネットワークの充実に向けて、今後どのように取り組むのか伺いたい。
【答】本年3月に策定した「奈良県自転車活用推進計画」に位置づけている「世界遺産周遊サイクルルート」において、大和平野の3つの世界遺産等を案内するサインや路面標示の整備を進め、「ならクル」や京奈和自転車道と連携させたい。
4. 新型コロナウイルス感染症対策について
【問】新型コロナウイルス感染症の影響により不安やストレスを抱えている方の心のケアについて、取組状況を伺いたい。また、これまでも問題になっている子どものゲーム障害についても、新型コロナウイルス感染症による外出自粛等が影響を与えている可能性があると考えるが、現状と今後の取組を伺いたい。
【答】「緊急事態宣言」以降、精神保健福祉センターで実施している「ならこころのホットライン」で相談を受けている。8月からは、夜間や休日にも対応できるよう、電話相談窓口を新たに設置し、臨床心理士が不安や悩みを傾聴し助言を行うとともに、必要な支援にもつなげている。ゲーム障害については精神保健福祉センターや保健所において県民からの相談を受けている。様々な医学的知見の情報収集を行い、ゲームとの距離を適度に取るために家庭でできる対応方法等についての普及啓発から行いたい。
5. 教育問題について
【問】(1)新型コロナウイルス感染症の感染拡大に備え、少人数学級の実現やそれに伴う教員の加配、オンライン教育の推進など、教育環境の充実が必要と考えるが、県教育委員会の考えを伺いたい。
【答】新型コロナウイルス感染症の拡大に備え、少人数学級の実現やオンライン授業の実施などICT教育の充実は、重要であると認識。少人数学級のための定数改善については、国に対して要望を行う。ICT教育については、実践的な研修の実施など、教員の質の向上やICT活用能力の向上に努める。
【問】(2)新型コロナウイルス感染症の影響による児童・生徒の不登校やひきこもりへの対策が必要と考えるが、現状と取組状況について伺いたい。
【答】心のケア等が必要な児童生徒に対しては、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーと教職員が協働して支援を行っている。また、保護者向けに、コロナ禍における子どもの変化と関わり方についてのアドバイスをまとめ、県PTA協議会を通じて発信し、児童生徒を見守るために家庭との連携を深めていく予定である。
【特殊詐欺の防止について(要望)】
県内では特殊詐欺被害が多発しており、全国的には、特別定額給付金の給付手続きを装うなど、新型コロナウイルスの感染拡大に乗じた詐欺が発生している。
特殊詐欺被害の多くは、犯人が自宅の固定電話に電話をかけてくる手口が多く、非通知電話の拒否や自動録音等の機能が付いた、いわゆる「防犯電話」の設置が効果的である。
大和郡山市では、防犯電話の購入費用について1万円を上限に消費者の費用負担を補助する枠組みがあるが、防犯電話の普及促進のため県下全体でこのような補助金制度が導入されるよう、自治体と連携した取り組みの推進を県警察に要望する。